トップページ  > 落語

2014年5月 6日 (火)

 結局GWは掃除しただけで終了。前向き感、疲労回復感、ともにゼロ。しかし偶然WOWOWで発見した志の輔師匠のパルコ公演2013&2014をみて改めて唸りました。

 最近、有名人のプレゼンテーションを無料で見られるTED関連のプレゼン本が売れているそうです。これらが売れるのであれば、どうしてRAKUGOをビジネス・プレゼンテーション的に解説したものが存在しないのか、不思議でなりません。

 それはさておき、志の輔らくご2013の演目が「百年目」でした。
 百年目の中に「旦那(だんな)」のいわれが出てきます。

 その昔、天竺に栴檀(せんだん)という立派な木があり、その下に難莚草(なんえんそう)という雑草が生えていた。目障りな難莚草を抜いたら、栴檀が枯れてしまった。
 生えては枯れる難莚草が、赤栴檀にとって欠かせない肥やしになっていた。
 栴檀が下ろす露が難莚草にとって良い養分になり、難莚草が栴檀にとってよい肥やしになる、そんな「持ちつ持たれつ」の関係。栴檀の「だん」と難莚草の「なん」とを取って、一家の主を「だんな」と呼ぶようになった・・・。

 世の中は変われど、旦那と下の者、経営者と従業員の関係も「持ちつ持たれつ」なのは間違いありません。
 さてこの話のどこを強調し、どこを色づけするか。それによって同じ「百年目」でもまったく印象の違う話になります。
 旦那が番頭に諭すくだり、志の輔師匠がやると重みとおかしさの絶妙なバランス。安易に難莚草を刈ろうとする経営者にはぜひご覧頂きたい話です。

 それにしても「世界一不自由な環境において、すべてを創造し、想像させる」Japanese Stand-up Comedy (but sit-down)の実力はもっともっと認められるべきだと思います。
(落語家の英訳が難しいです)

2014年4月 6日 (日)

 落語家が多数出席する会でありながら高座なし。着席のパーティーでありながら新郎新婦なし。そして会場に設置された丸いテーブルの数はなんと81卓。会場に足を踏み入れた瞬間から「何が始まるのだろう」と期待させる立川晴の輔真打ち披露パーティー。

 ゲストのMr.マリックに栗コーダーカルテット。余興、そしてお祝いスピーチ。仲山進也さんいわく「もっと長く話して欲しいと思うパーティーって、はじめてです」。まったくその通り。あっという間の3時間でした。かつて私の会計講座を受講してプレゼン大会で優勝したIさんも、志の輔師匠はじめスピーチに感心しきりでした。

 話しがうまくなること。
 たくさんの人に集まってもらうこと。
 多くの人を楽しませること。

 どれ一つとっても一朝一夕にいかないことばかりです。今日の華やかな宴の裏に、師匠・先輩・本人はじめどれだけの苦労が積み重ねられてきたのでしょうか。努力してもうまくいかない苦悶。守るべき伝統。自分自身に向き合う孤独。
 その長い積み重ねを想像するだけですこし頭がクラクラします。今日のパーティーにいらっしゃった「すごい」方々はまた明日から苦労の日々に戻っていくのでしょう。

 最近、早い結果を求めすぎだなあ。明日からもうちょっと「結果の出ない苦労」をしてみるか、そんな勇気が出てくる帰り道。
 ニューオータニへの行き道より、帰りの家路のほうが気分晴れ晴れ。さすが名前通り。ありがとう、晴の輔。

20140406

2014年3月31日 (月)

 事務所で仕事を片付け、晴の輔真打ち公演へ向かおうとするが、山手線が止まって「東京駅→有楽町」が移動不能。あわてて雨の中を1駅分歩く。雨の中、汗をかいて喉がカラカラ。

 息を切らせて有楽町はよみうりホールに到着するとお祝いムード一色。入場するやいなや、あちこちから「おめでとうございます」と声を掛けられる。
 別にオレは何もめでたくないが「ありがとうございます」と答えておく。いろんな人にぺこぺこしているうちに水を飲みそびれる。
 中入り(休憩)、あまりにノドが乾いてこんどこそ水を買おうとロビーに降りるが、やはり5m歩くごとに声を掛けられて水を買えず。オレはめでたくないんだって。たのむよ。

 「有名人の弟をもつ兄」ってこんな気分なんだろうな、と勉強になりました。正直、まったくもっていい気分ではありません。
 晴の輔のおかげで「オレも仕事しよ」という気分になりました。

0331

 ↑写真は友人一同と彼にプレゼントしたスーツ。ロビーにしっかり飾られていました。
 マネキンを用意して飾ったのは晴の輔本人。結局、こうした「気配り」も、今日の大きな拍手につながっているのでしょう。兄はロビーで脱帽しました。

 それにしても今日の落語会で体感。師匠・弟子、それをめぐる友情っていいよね。

2011年10月 7日 (金)

  志の吉さんと電話で話すうち、期せずして「その男」の話題になった。
 かつて私の田中塾にも参加した「その男」は最近出版社を辞めて落語家になってしまった。
 立川流に40歳過ぎで入門・・・たいていのことでは驚かない私も絶句した。

 仕事やプライベートでたくさんの落語家と知り合いになった。
 しかし知り合いが落語家になったのは初めてのことだ。
 このちがいは大きい。

 「勇敢なんだか、バカなんだか」
 
 ほとんどの男たちは、増やし続けて生きている。
 自らの経験を増やし、知識を増やし、友人を増やしカネを増やす。いつもその方法を考えている。
 ある者たちは飽きたらずに国家資格を目指し、海外で経営を学ぶ。
 学歴であれ、収入であれ、ブランドであれ、プライドであれ、高めることしか知らない。

 そしてほとんどの男たちは積み上げた過去の成功に縛られる。
 優秀な男たちが動かす大企業は前年比に縛られる。
 最も優秀な男たちが動かす国は成長神話に縛られる。

 「その男」もいままでのように仕事すれば稼げたはずだ。
 でも彼はこれまでの実績や収入、過去を40歳を過ぎてから捨てた。

 「その男」を見て思った。
 上着を脱ぎ捨てるように「過去を捨てる男」は贔屓目抜きにカッコイイのである。
 積み上げ男がいくら頑張っても彼にはかなわない。

 「その男」から「還暦で真打ちを目指します」とメールが来た。
 では私も70歳でゲストに呼ばれることを目標にしよう。またひとつ人生の楽しみが増えた。

 周りの人間に彼のことを話すとみんな元気になる。
 私も「彼の無茶を思えば」たいていの苦労など苦労だと思わなくなった。
 いつの世も意表を突くバカは周りを明るくする。

 とうとう「その男」の人生初高座の日が近づいてきた。観に行かねばなるまい。
 もちろん応援ではない。
 スーツを着物に着替えた「勇敢な男」の晴れ姿をこの目で見たいからである。
 しかし40過ぎて初舞台とはマジで泣かせるぜ。
 初舞台。がんばれ、がんばれ、がんばれ。

2007年12月20日 (木)

仕事を終えた夜はダイアログ・イン・ザ・ダーク、プレゼンツ
「立川談春 まっくら落語会」。

赤坂区民センターホールを真っ暗闇にして落語をやるという企画です。
いつもとまったく違った刺激。

世界初、まっくら落語会の風景はこちら↓(中央下が談春さんです)
Did3

いつか「まっくら会計講座」にチャレンジしようと思いつつ帰路につきました。

※写真はイメージです

2007年9月13日 (木)

ノートパソコンはいいやつに買い替えたし、ホテルにはLANがあるし、出張先でもネット接続には困らない。
数年前は「ピ~ヒャララ~」と必死にモデム接続していたのが嘘のよう。

我々が手にできる情報が飛躍的に増加した裏側で、情報の寿命が短くなった。
雑誌やテレビ、書籍までもが「新しい情報・ネタ」を狂ったように求め始めている。
新しいことだけで価値があるというおかしな現象が生まれ、基本は何かという問いが失われつつある。

「オッパッピー」な人は、いつぐらいに「なんでだろう~」、「ゲッツ!」、「佐賀~」な人になってしまうのか、いまから心配してしまう。

昨日の志の輔 at 国立劇場 「ひとり大劇場」。
志の輔さんに限らず、そして落語に限らず、ある程度売れてくると「リピーター」と「初めての人」の両方が劇場にやってくることになる。
この状況は表現者としては非常につらい。
どちらかだけなら何とかなるのだが、リピーター&初めてのお客さんを両方満足させるのはすごく難しい。
ここでだいたいみんな挫けることになる。
その難しいバランスをとってしまうから、やっぱり志の輔師匠はスゴイ。

落語2席のあと中入り。そのあとの3席目が圧巻。
「落語×24(ご存じ米人気ドラマtwenty-four)」
落語の途中、真っ暗になった場内のスクリーンにtwenty-four的分割画面とあの時を刻む音。度肝を抜かれる場内。

あの現状に満足しないチャレンジ精神、しかもやみくもにチャレンジするのではなく、基本をぜったいハズさないで追求し続ける凄み。

いまから来年1月のパルコが楽しみだ。

2007年9月11日 (火)

「人間のすべては25歳までに決まっている。あとはそれを実行していくだけだ。」
とは哲学者ベルグソンの言葉だったか。

この夏に読んだ本の中で、もっとも衝撃的だったのがこの1冊。
「現代落語論 笑わないで下さい」立川談志著 三一新書(絶版)

今日落語会で見た談志はこれを29歳の時に書いたという。

平均寿命の短かった時代のベルグソンの25歳をいまふうに30歳にして、人間はやはり30歳くらいで決まっているものなのだろうか。
きっとそうなのだろうな。

なかなか「あんなふうな老人になりたい」と思える人はいない。
そんな数少ない一人の70歳。頭が良くてカッコよくてチャーミングな70歳。

************************

■「落語を知らない」ブログ読者さまへ■

いちど立川志の吉の落語を生で聴いてみてください。
隔月で東京建物八重洲ホールで開催されています。
次回は10月16日(火)です。(詳細・申込は古典空間のホームページから)

その後、志の吉が惚れ込み、人生を賭けて弟子入りした「立川志の輔」の落語を聴いてみてください。
チケット入手はかなり難しいですが。

その後、立川志の輔が惚れ込み、人生を賭けて弟子入りした「立川談志」の落語を聴いてみてください。
チケット入手はすごく難しいですが。

その後、興味を持った方は古本屋で「現代落語論」を入手して読んでみてください。
私の衝撃がお分かりいただけると思います。

この本を29歳で書いた家元が、弟子志の輔に伝えたもの。
その志の輔にあこがれ、必死に何かを学ぼうともがく志の吉。
師匠から弟子へと受け継がれていくもの。
「伝統」ってこういうことなんです、きっと。

2007年2月 8日 (木)

昨日の志の吉独演会およびそのあとの飲み会参加の皆さま、お疲れさまでした。
演目は文七元結。私の大好きな噺です。
長い噺ですが進境著しい噺家さんのおかげで(?)、さいごまで堪能しました。
初めて聞いた人も満足だったのではないでしょうか。

二日酔いが残る朝から原稿のラストスパート。
予定通り明日終わらせて、三連休は久しぶりに休めるか?
wiiをやりまくろうと思います。