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2016年10月14日 (金)

「頭のいい人」の落とし穴

 「昔はよかった」と言わないほうがいいのは、分かっているけれど・・・。
 昔なら福井でその日の仕事を終えたら、カニ食ってドンチャン騒ぎするか、金沢まで繰り出して朝まで大騒ぎしたものです。
 それがいまや福井から「東京駅みたいな金沢駅」で乗り換えて北陸新幹線、真っ暗で外の景色を味わうことも叶わず、車内販売のビールを待つうち、あっという間に東京です。
 味気ない瞬間移動をしながら、「自分の人生もそうなっているんじゃないか」と不安に襲われます。

 一昨日の八重洲ブックセンター講演、守屋さんが話された「パッケージツアー的学び vs バックパッカー的学び」じゃないですが、あたりをうろうろする時間的余裕と、キョロキョロして何かを感じられる感性なくして、何かを生み出すことはできないのではないかと。
 新幹線はたしかに素晴らしいですが、それを「科学の進歩」と捉えるには、昭和から少々、時が経ちすぎたように思います。
 新幹線が東京に近づくにつれ、漠然とした恐怖感のなかで下記の言葉を思い出しました。

「いわゆる頭のいい人は、いわば足の早い旅人のようなものである。人より先に人のまだ行かない所へ行きつくこともできる代わりに、途中の道ばたあるいはちょっとしたわき道にある肝心なものを見落とす恐れがある」 
「寺田寅彦 科学者とあたま」寺田寅彦著、平凡社

 「頭のいい人」を、ビジネスマンは「仕事ができる人」、子供の場合には「成績がよい子」に置き換えて差し支えありません。