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2012年11月10日 (土)

阪本啓一さんの新刊を読んで

 阪本啓一さんの新著、「「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く」。を読み終えて、菜根譚の文章を思い出した。

「卓越した文章とは、とくに奇抜なところがあるわけではない。
 ただ、書き手の思いが読み手の心に素直に届くだけである。」
                     菜根譚より

P1000314

 マーケティング分野では「書き手の思い」を感じさせる書き手が意外に少ない。
 阪本さんの本はこれまでも「書き手の思い」の非常に強いところが特徴。
 相変わらずやってくれますね、とはエアロスミスの新譜に抱いたのと近い感想。

 この本の真骨頂は「フォーカス・マーケティング」という、もっともタイトルにふさわしいフレーズを本のメイン・タイトルに用いていないところ。これだけキャッチーで強いタイトルがあれば編集者さんから「これ、タイトルに使いましょう!」と提案がきて不思議はない。
 しかし阪本さんはこれについて本文で「言葉が一人歩きするのはいやだ」と宣言している。昨今、書籍のマーケティングにはネーミングが最も重要だというのに。
 きっと編集者は困ったにちがいない。(以上、私の想像に過ぎません)
 「売らんかな」という流行に乗せられると腹が立つ。
 かといって自ら「かくありたい」と我を通しすぎると売れない。
 現代の著者が抱える矛盾と葛藤を、秀逸なタイトルと中身で解決したこの本には心から拍手を贈りたい。
 いまのマーケティングが向かうべき方向を「たった1人」と表現した感覚には大いに賛成。

 「行動(doing)だけではなく、その動機となるあり方(being)がとても重要なファクターになる。」とは本書に登場する言葉(P150)。
 こうした「書き手の思い」をbeingレベルで明確なカタチにして、結果として本が売れているところが阪本さんのスゴさ。

 そんな阪本啓一さん、私から見ると
「同じ山の頂を目指して、ちがう場所から登山している仲間」
 のような感覚がある(僭越です。すみません)。
 はるか向こうの方に山を登る阪本さんの姿が見える。この本を読んでそんな感覚があった。登るルートは違っているが、こちらも上を目指して頑張ろう。そんな気持ちになった。
 こうして「違うルートで登る登山仲間」がいるというのは心強いものだ。
 道は違えど同じ方向に向かって進んでいる安心感、信頼、友情。
 山頂へ登る道のりは何通りもある。道が違っていてもいい。
 ただ自分の決めた道のりを途中で変えてはいけない。それをやってしまうと道に迷う。
 自分は自分の道を進んでいくことにします。
 阪本さん、そのうち山の頂上で会いましょう。

 ・・・・・といいながら、早速来週11/17(土)は2人会であるが。
  http://www.yasuhiro-tanaka.com/school/live/20121117_practical.html

 講演会にいらっしゃる方、阪本さんの新刊をご持参ください。
 サインしてもらえると思います。オレも持ってこ。

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