« 12.1「まぜるな危険」チラシ完成 | トップページ | 夏の終わりと秋の始まりに »

2008年8月29日 (金)

企業研修で会計を教える難しさ

27日夜に講師を務めた日経ビジネススクール「どう教える!? 会計力×数字力」特別講義
に出席したから方々からメールなど多くの反応をいただいています。

参加者が当初定員の2倍以上になり、急遽定員を増加させてもキャンセル待ち多数、
沖縄など遠方からも参加者がいらっしゃるという大盛況。
いかにこのテーマへの関心が高いかわかります。

企業の人事担当者や経営者の皆さん、「従業員の計数感覚アップ」について悩まれているようです。
個人向けの「数字に強くなる!」という書籍・雑誌は山ほどありますが、企業研修のメニューをどう組むかについては、またちがった独特の難しさがありますからね。
「会計・数字に対する重要性は百も承知だが、どんな研修を組んだらいいか分からない」
といったところなのでしょう。
簿記のように合格・不合格が明確に出るものならともかく、本来の数字の強さってそういうものじゃないですからね。

***********************************

私自身はこの分野に早くから取り組んできましたが、実際、数字に強くなる研修というのは難しいですよ。
いろんな苦労がありました。

数年前、某企業にて幹部研修を行っていたときのこと。
研修中に役員の方が怒り顔で「バーン」と飛び込んできたことがあります。

教室の外をその役員が通りかかったとき、教室の笑い声を聞いて
「こいつら、数字の勉強しないで遊んでやがる!」
と思ったらしいのです。

しばらく後ろで聴いてもらって「こういうのもあるんだ」と納得してもらいましたが、
怒られると思って本気でビビりました。
(もちろん今では笑い話、ご本人とも懇意にさせてもらっています)

分からないことや怯えていたものが「なーんだ、こういうことか」とAha!体験したときって、人間笑えるものです。
その意味では会計の講師も、芸人とちがった意味で「笑わせる」ことが仕事なんですが、そのことは企業の研修ではなかなか理解してもらえない。

***********************************

でも簿記だけやらせておけばいいのではない、ということがだんだん一般化し、
人事担当者が悩み始めたという事実自体、私はとてもいいことだと思います。
10年前を考えればそれだけで大いなる前進。

この分野についてはこれからも思考と経験を重ねつつ、大いに波風を立てていこうと思います。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/153995/42319030

この記事へのトラックバック一覧です: 企業研修で会計を教える難しさ:

コメント

初めまして、地方の国立大学で経営学を勉強しながら授業のアシスタントで講義をしている者です。

でも簿記だけやらせておけばいいのではない~に関してですが、
そうですね。本当にそう思います!!

しかし相変わらず経済系の大学や商業高校では、極端に言ってしまえば、
『簿記を覚えれば何とかなる!みんな覚えなさい!!』
という風潮が横行しているような気がします。

高校時代に実際にそのような道を歩み、今もこうして会計にかかわり続けてはいますが、やはり全員日商3~2級位の簿記の能力を持つべきだという主張は、どうも腑に落ちません。

実際、金融機関に勤めている知り合いからも、簿記は覚えなくても帳簿は見れるようになるということを聞いているということもあります。

早く学問分野でもそのことに気がついてほしいものです。
(形として残さないといけないという観点から考えると、仕方ないとも考えられますが・・・)

投稿: 奇人な鬼神 | 2008年8月 30日 22:08

> 奇人な鬼神さん

心強いコメント、ありがとうございます。
ほんとのほんとのところですね、私、簿記について本で悪口は言っていますが、それほど嫌いなわけでもなんでもないんです。

ただ「簿記をやれ!」と言って手抜きしている連中だけはどこか許せない気分なんです。

やっぱり知的好奇心レベルで「楽しさ」を伝えることって大事ですよね。

投稿: たなか | 2008年9月 2日 23:16

コメントを書く




※メールアドレスはこのサイト上には表示されません



※URLへのリンクが表示されます。