あくまで私的に「年金問題」
報道され尽くした年金問題。その杜撰さはここで書くまでもないとして。
今回の年金問題で、良かったこと、悪かったことがひとつずつあった気がする。
●良かったこと:
「大きな組織は信用できる」という思いこみが幻想である、とみんなが気づき始めたこと。
大きな組織は信用ができないのである。連帯責任とは無責任の翻訳だから。
私はハナから大きな組織を信用していない。
だから大手生保の不払いも納得するし、さらに国の後ろ盾が付いた年金がごまかされてもなんとも思わない。
「大きな組織はウソをつくものである」と私は思っている。いまさら怒るヤツの気が知れない。
組織が信用できないと思うところから、個としての自分は自分で守るという発想が生まれる。これを「自己責任」という。
国民に自己責任を気付かせた社会保険庁の功績は大きい。(根付かないとは思うが)
●悪かったこと:
今回の一件で「社会保険庁&社会保険事務所は非難してもいい」という正義を国民に与えてしまった。
「向こうが悪ければ抗議してもいい」という怒りへの免罪符。
これは本当にまずかった。
社会保険事務所の職員に暴力を働いた男が逮捕されたというニュースが流れた。
・・・・そうなってしまうのだ。とてもイヤな感じだ。
週末の台風で新幹線が遅れた。
ニュースの映像で「遅れを駅員になじる」客の映像が流れる。
私が知る限り、交通機関が遅れたとき、駅員をなじるなどという野蛮な行為が許されるのは日本ぐらいだ。
数年前、海外に仕事で行ったときのこと。悪天候のため、帰りのフライトが遅延した。
受付の女性を大声でなじる日本人ビジネスマン多数。
(ちなみに女性は日本人。外国人だったら抗議どころか話し掛けたかどうか)
そこに現れた太ったアメリカ人。フライトの遅れを知って女性に一言。
「きみも大変だね。ところで時間もできたし、そこのバーでオレと一杯どう?」
女性の笑顔を見ながら、私は「・・・負けた」と思いました。
組織の罪は個人の罪と同じではない。組織は組織、個人は個人。本来まったく別のもの。
その組織と個人が自分という人格の中で区別できないから「ニッポンのオヤジ」は嫌われてしまうのである。
みんな、組織の罪は罪として、現場の個人を責めるのはやめよう。
だって、その人が個人として真面目に一生懸命働いている人だったら、いたたまれないじゃないか。
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