化粧女
志の輔師匠、パルコ其の参。
内部統制に通じる「ルール」について、コンビニにたむろする若者、そして電車で化粧する女性にひとくさり。
昨年、後輩Sと電車に乗ったとき、「化粧女」をめぐる事件が起こった(正確には「起こした」)。
忘年会でSに「なぜあの事件をブログに書かないんですか?」と責められた。
書けば長くてめんどくさかったからだけだ。他意はない。
でも、それほど本人が書いて欲しいなら書くことにしよう。
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あれは昨年の秋くらいだったか。もう定かではない。
覚えているのは、それが平和な晴れた日だったことと、昼過ぎの電車が混んでいない時刻だったということだけだ。
私と後輩Sは地下鉄日比谷線に乗っていた。
その車中、私たちの目前に現れたのが「化粧女」。
私とSが並んで座るシートのちょうど向かい側、その若い女は化粧バックからいろいろな器具をがちゃがちゃと取り出し、思いきり化粧を始めた。
それを見咎めたのが女の横に座っていた老婦人。
小さな声ではあるが、ハッキリと本人に注意した。
「あなた、こんなところで化粧するもんじゃないわよ」
かろうじてこちらにも聞こえる程度の声だったが、私は心の中で快哉を叫んだ。
やっぱりこういう人もいるんだな、と。
男には注意しにくい行為だけに、その老婦人の勇気に胸がスッーとした。
しかし、しかし、である。
そのあと、信じられないことが起こった。
反論こそしなかったものの、化粧女は老婦人を睨み返し、不満のオーラを漂わせつつ、平然と化粧を続けるではないか!
注意したことによって自分の居場所が小さくなる老婦人。
一連の成り行きを見守っていた車中を、緊張を伴う沈黙が支配する。
「これはまずい」「まずいだろう」私はそう思った。
化粧女の行為そのものを「仕方がない」と無視することと、それを勇気をもって注意した老婦人が孤立する状態を「仕方がない」と無視することはまったく異なる。
この場を黙っているようでは、自分に生きている値打ちがないような気さえした。
私はとてもじゃないが黙っていられなかった。
(つづく)
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コメント
早く続きが読みたいです!!
投稿: かっきぃ | 2007年1月 25日 09:06