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2006年9月18日 (月)

桜は散るからこそ美しい

昨日知人に聞いた話ではDVDなどに録画したデジタル画像はいつか劣化し消滅するそうで、永久ではないという。
残念だけど、「そうだろうなあ」と思う。「それでよかった」という気もする。

私のオヤジはメカオタク。すごく早い時代に8mmカメラをもっており私の幼稚園運動会の「画像」まで残っていた。
しかしそれを再生するにはオープンリールの映写機を使って白い布に映し出す必要がある。
おそらくオヤジが死んだら映写機の操作はできないだろうな、と私が言ったことがきっかけで、「それなら今のビデオに移そうか」という話しになった。
業者に頼むと昔のオープンリールからいまのデジタルテープへのダビング料は一本数万円。
テープは何本もあるので高すぎる、ということになり、里帰りの折、実家でダビング作業を行った。そのときは珍しくヒマだったのだ。

オンボロの映写機で画像を白い布に写し、それをうしろから今のデジタルビデオで撮る、という超アナログな手法。
画像は悪いし、酔って映写機を操作しながら饒舌にしゃべるオヤジやみんなの邪魔な声も全部入ってしまった。
ちなみに当時の8mmは無音。私は正直、みんなの話し声に心の中でうるさい!と叫んでいた。

高いダビング料をケチって、画像は最悪で、オヤジの声まで入ったダビングテープの完成から程なくして、当のオヤジが死んでしまった。
高いダビング料をケチって、画像は最悪で、オヤジの声まで入ったダビングテープは一転して宝物になってしまった。

一生懸命に自分の子どもと孫たちをカメラで追い続けたオヤジ自身の姿は、残念ながらほとんどカメラに写っていない。
しかしこのアナログなダビングで声と想いが奇跡的に残った。

これがデジタルには真似のできない、アナログの実力というものかもしれません。

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